Projects 2017

研究プロジェクト2017

研究プロジェクト

特別招聘教授プロジェクト

外部資金プロジェクト


研究プロジェクト

  「アジアにおける『新中間層』とジェンダー」研究
研究担当 足立眞理子(IGS 教授)、斎藤悦子(IGS 研究員/基幹研究院准教授)、金井郁(IGS 研究協力員/埼玉大学准教授)、 堀芳枝(IGS 研究協力員/恵泉女学園大学准教授)、 グレンダ・ロバーツ(早稲田大学教授)、スーザン・ヒメルヴァイト (英・Open Univ.名誉教授)
内容 2014年度に終了した科研費基盤研究 A「グローバル金融危機以降におけるアジアの新興/成熟経済社会とジェンダー」(研究代表者:足立眞理子)の継続プロジェクト
「経済学と女性〜理論・歴史・思想研究会」
研究担当 足立眞理子(IGS 教授)、斎藤悦子(IGS 研究員/本学准教授)、板井広明(IGS特任講師)
内容 ・金融・雇用・労働のジェンダー分析
・日本における女性と経済学の研究
・イギリスにおける女性と経済学の研究
「東アジアにおけるジェンダーと政治」研究
研究担当 申琪榮(IGS 准教授)、三浦まり(上智大学教授)、Jackie Steel (東京大学准教授)、Jiso Yoon(JSPS特別研究員/カンザス大学準教授)、大木直子(グローバル女性リーダーシップ研究所特任講師)
内容 ・研究会の開催(公開、非公開、国際シンポジウム、院内集会企画を含む)
・日本の国会議員を対象とするアンケート調査(Gender, Diversity and Representation 研究会と 共同研究)
リベラル・フェミニズムの再検討
研究担当 板井広明(IGS特任講師)、小沢佳史(九州産業大学)
内容 ウルストンクラフトやJ.S.ミルなど第1波フェミニズムあるいはリベラル・フェミニズムの思想・運動を再検討するのが本研究の目的である。リベラリズムの公私二元論を前提にしたリベラル・フェミニズムは乗り越えの対象でしかないという捉え方が一般的だが、リベラリズムにおいて、「公」に対する「私」の領域は単に個人の自由の空間であると放任されるのではなく、その領域において不正義が存在する場合には介入が正当化される空間でもあった。本研究では特にJ.S.ミルの『女性の隷従』(女性の解放)のテクスト読解を通じて、そのことを明らかにするとともに、『女性の隷従』新訳を完成させ、リベラル・フェミニズム再検討の機運を盛り上げることを狙う。
 食の倫理と功利主義:食をめぐる規範・実践・ジェンダー
研究担当 板井広明(IGS 特任講師)
内容 本研究の目的は、功利主義的な食の倫理の研究の視点から昨今の食の倫理論を整理し、あるべき食の倫理の提示を行なうことにある。研究は2本立てで、第1は18世紀英国における人間と動物の区別・位置づけという思想史的考察を行なう。とくにベンサムを中心とした18世紀英国の動物論の検討では公刊テクストの検討と、ロンドン大学やフランス中央文書館などでの草稿検討を中心に行なう。第2は第1の研究を参照しつつ、英米日の新たな食のネットワーク作りや運動の実態と特徴を比較しつつ、食と農、食と環境、ジェンダーの問題から規範的な食の倫理を検討し、現代のグローバルな経済社会における望ましい食の倫理を提案する。グローバルなフード・チェーン、スロー・フードやヴェジタリアンの実践、食をめぐるジェンダー・バイアスなどの問題点を検討し、「受苦的存在」に基づいた功利主義の食の倫理の可能性を提示したい。
第三者の関わる生殖医療で出生する子どもの福祉と社会における多様な家族のあり方の受容との関係性
研究担当 仙波由加里(IGS 特任リサーチフェロー)
内容  近年、提供精子や提供卵子、代理母を利用して子どもを持とうとする不妊カップルが増えている。そしてこうした医療によって生まれた人たちから、精子や卵子の提供者等を知りたいという声があがっている。しかし、こうした出生者へ、出生の経緯や提供者情報を伝えるかどうかという方針や姿勢は、その国や地域がいかに多様な家族を受容する社会であるかということと無関係ではない。そこで、本研究では、諸外国の親子関係にかかわる法律やその社会における多様な家族のあり方に対する受容度、そして生殖医療で出生した人の出自を知る権利の関係性を分析し、出生者の福祉と社会における多様な家族形態の受容との関係性について検討する。
「働く父親・母親の複数役割満足感の要因の検討-男女共同参画に向けて学際的視点からの考察-」(仮題)
研究担当 佐野潤子(IGS特任リサーチフェロー)
内容 米国では1990年代に有職の母親が、母親という役割と仕事人の役割など複数の役割を持つことによる複数役割満足感が生活充実感や仕事満足感に影響を与えていることが明らかにされている。本研究では日本の有職母親の複数役割満足感の要因と、仕事満足感への影響をさらに探究する。また父親の複数役割満足感と仕事満足感の関係、母親複数役割満足感と仕事満足感との相違についても社会学、経済学、教育学など学際的な視点で検討する。

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特別招聘教授プロジェクト

 日暮れ後:19世紀日本の夜
研究担当 ラウラ・ネンツィ(IGS 特別招聘教授/米・テネシー大学教授)
内容  日本の近世、徳川社会の研究として、新規のプロジェクト「After Dark: The Nighttime in Nineteenth Century Japan(日暮れ後:19世紀日本の夜)」に取り組んでいる。テーマは、江戸期日本の夜の闇である。夜という時間帯が、文化的、政治的にどのような意味をもっていたかと、それをジェンダー視点から分析する試みである。また、幕末に向けての社会変化の中で、夜の持つ意味が社会的にどのように変わってきたかにも着目する。

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外部資金プロジェクト

科学研究費基盤研究A「IT 社会の子育てと家族・友人関係:日本、韓国、米国、スウェーデンの国際比較から」
期間  2014(平成26)年度~2019(平成31)年度
研究担当   石井クンツ 昌子(IGS所長)
内容 育児期の父親と母親を対象として(1)子育てや他者とのコミュニケーションにスマートフォン、タブレット端末、携帯電話、パソコンなどのIT機器とソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を含むソーシャルメディア(SM)がどのように活用されているのかを把握し、(2)これらの利用が子どもの発達、親子・夫婦・世代間などの家族関係、友人関係へどのような影響を与えているかについて日本、韓国、米国、スウェーデンというIT先進国の国際比較をすることを主な目的とする。また、この比較を通して、日本における育児期の父親と母親のIT機器とSM利用の独自性を探り、育児や家事の夫婦間の恊働とどのような関連があるのかを検討している。
 科学研究費基盤研究B「新興アジア諸国のBPO産業の成長とジェンダー」
期間  2017(平成29)年度~2020(平成32)年度
研究担当 堀芳枝(獨協大学)、足立眞理子(IGS教授)ほか
内容  本研究は2000年代に入ってフィリピン、インド、中国でサービス部門の国際分業として展開し始めているビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)の国際資本移転の動向と女性の労働、社会変容についての国際比較をおこなう。最終的には新興アジアのサービス部門の国際分業論の構築をめざす。
科学研究費基盤研究C「女性大統領と女性の政治的代表性:韓国の朴槿恵を中心に」
期間 2014(平成26)年度~2017(平成29)年度
研究担当 申琪榮(IGS 准教授)
内容 韓国では2012年の選挙で保守政党の女性大統領(朴槿惠)が誕生した。保守政権は伝統的なジェンダー規範を支持し、 政治における女性の実質的な代表性( women’s substantial representation)を損ないかねないと指摘されてきたが、朴槿惠は「女性」を選挙のキーワードにして戦い、当選した。本研究は、朴槿惠大統領の在任期間を研究期間とし、朴政権の女性関連 政策、政治制度、及び国政選挙(2016年)における政党の選挙戦略の変化を考察することで、 保守政権の女性大統領が女性の実質的な政治代表性にどのような影響を及ぼしうるのかを考察する。
科学研究費基盤研究C「女性の政治参画:制度的・社会的要因のサーベイ分析」
期間 2015(平成27)年度~2017(平成29)年度
研究担当 三浦まり(上智大学)、申琪榮(IGS 准教授)
内容 政治代表における男女不均衡(女性の過少代表/男性の過大代表)はなぜ引き起こされ、どのように再生産されてきたのかを明らかにすることを目的とする。女性の政治参画を規定する制度的社会的要因を解明し、どのような制度改革と規範形成が過少代表の解消につながるかを明らかにするため、日本・韓国・台湾・NZを比較分析する。

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学術振興会特別研究員奨励費(外国人特別研究員)「日本の地方政治における女性の政治的代表性の研究」
期間 2015(平成27)年8月~2017(平成29)年6月
研究担当 申琪榮(IGS 准教授)、尹智炤(日本学術振興会外国人特別研究員/カンザス大学准教授)
内容 日本は先進国のひとつとなるまでに発展したが、国会議員の女性比率は依然として低いままである。とはいえ、地方政治における女性の代表性は比較的高い。本プロジェクトでは、東京都議会を例に、女性の政治関与をうながす戦略を検証し、それらの戦略がどのような影響を及ぼしたのかについて分析する。
科研費基盤研究B「利己心の系譜学」
期間  2012(平成24)年度〜2016(平成28)年度
研究担当 太子堂正称(東洋大学准教授)、板井広明(IGS特任講師)ほか
内容 経済学が前提とする利己心という人間行動の基本動機を、歴史的・現代的文脈の中で根本的かつ総合的に分析し、その可能性と限界を見定めるのが、本研究の目的である。近年では、感情・本能といった、利己心以外の人間動機が行動経済学などによって明らかにされつつある。しかし、個別研究の範囲を超えて、その研究成果からどのように経済理論の組み替えをすべきかは明らかではない。また利己心が競争を促し倫理や道徳に反するという一般的理解に対して、改めて、論者や時代に応じて捉え方が異なっている利己心を省察し直す必要が出てきている。経済理論における利己心の多様な捉え方を分析・解明し、現在の経済理論にそれをどのように反映させるか、あるいは競争の是非といった議論をいかに深めるかが、本研究の課題である。
科学研究費基盤研究C「AID で生まれた人の『出自を知る権利』を保障するための教材作成に関する研究」
期間  2016(平成28)年4月〜2019(平成31)年3月
研究担当 清水清美(城西国際大学教授)、仙波由加里(IGS特任リサーチフェロー)ほか
内容 現在、日本で精子提供(AID)で生まれた人の数は1万人とも3万にともいわれ、AIDは精子提供者を匿名にすることを原則に実施されてきた。そのため、AID出生者の中には、自分の生物学的な情報が半分欠落しており、ドナー情報を得て、自らの生物学的なバックグラウンドを完全に把握したいとか、自分のアイデンティティを再構築したいという人も現れている。国外ではAID出生者の「出自を知る権利」(ドナー情報にアクセスする権利)を法で保障している国もあるが、日本ではまだこうした権利の重要性に対する意識は低い。「出自を知る権利」の重要性を社会一般に広め、AID出生者の「出自を知る権利」の保障を可能にするためには、まず親やドナーに働きかけて意識変化を促すことが重要であると思われる。そこで本研究では、これから親になろうと検討しているカップルや、精子提供を検討している男性に対して、生まれた人の「出自を知る権利」の重要性や、それを保障するために彼らに求められる責務について、理解・イメージができるような情報提供資料を作成することを目的に研究をすすめている。本年度は資料作成に非常な情報を国内外のAID当事者たちから収集している。
日本医療研究開発機構成育疾患克服等総合研究事業「生殖補助医療の技術の標準化と出生児の安全性に関する研究」配偶子提供治療の枠組み構築:海外におけるカウンセリング・記録実態調査
期間 2016(平成28)年4月から2018(平成30)年3月
研究担当 苛原稔(徳島大学教授)、久慈直昭(東京医科大学教授)、仙波由加里(IGS特任リサーチフェロー)ほか
内容 非配偶者間人工授精(提供精子を利用した人工受精)を利用した親が、生まれた子に父親と生物学的な繋がりがないことを隠し、親がその事実を隠しきれなくなって出生者が自分の出生の経緯を知った場合、親子関係に溝が生じるケースが少なくない。そこで本研究では、国内外の非配偶者間人工授精(AID)で形成された家族に焦点を当て、子が親と生物学的なつながりがないことをストレスなく受け入れ、その上で家族全員にとって居心地のよい健全な家族関係を築くためには、何が重要な要素であるかを何が必要かを探ることを目的に研究をすすめている。本年は、国内外の提供精子で子を持った親や出生者に、告知についての考えや、親子関係の状況などを調査し、親子関係の良好な家族とそうでない家族の違いを分析している。
公益財団法人トヨタ財団 2016 研究助成プログラム(B)個人研究助成生殖補助技術で形成される家族についての研究
期間  2017(平成29)年5月〜2018(平成30)年4月
研究担当 仙波由加里(IGS特任リサーチフェロー)
内容 近年、生殖補助技術の進歩はめざましく、晩婚化や晩産化が進む日本では、生殖補助技術の需要も、技術によって誕生する子どもの数も年々増加している。またカップルのいずれかの生殖機能が先天的もしくは後天的に欠損しているため、提供精子や卵子、代理出産など第三者の介入する生殖技術の利用者も存在する。加えて同性カップルにパートナーシップ証明を発行する自治体も現れ、挙児を望む同性カップルや生殖技術で実際に子を持つ同性カップルもでてきている。このように生殖技術を利用して様々な家族が誕生しているが、日本では生殖医療の利用を公にしない傾向があり、特に異性婚で第三者が介入する生殖技術で形成された家族にその傾向が強くみられる。そのため、自分たちの家族のなりたちを、子どもとどのように共有しているのか、よく知られていない。そこで本研究では、特に第三者の介入する生殖技術で形成された国内外の家族にインタビューを実施して、子どもに家族の成り立ちを話しているのか、話している場合には、その家族にどのような変化があるのかを探り、技術の利用者や利用希望者を含む社会一般にむけて情報発信することを目的に研究をすすめている。

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