お茶の水女子大学創立140周年記念シンポジウム
ジェンダーで見る新自由主義・政策・労働
社会的再生産はいかに行われるのか?
日時:12月1日(火)18:10~20:50
会場:お茶の水女子大学 共通講義棟2号館201号室
人間・商品・貨幣の国境をまたぐ諸活動としてのグローバル化の進展が、労働力の女性化や国際移動の女性化など、ジェンダーと深い関係があることは、今日では広く認知されるようになりました。さらに、均衡・緊縮財政、労働市場を含む市場の規制緩和、貿易・投資の自由化、多国籍企業の台頭、そして国際金融市場の膨張と投機化など、グローバル化を促進した新自由主義的諸政策は、規律、効率、競争という市場原理に適合するよう自己の管理を促す、統治のテクノロジーであることも指摘されています。
2008年のグローバル金融危機は、瞬く間に実体経済と人々の暮らしを直撃し、格差の拡大や、雇用の不安定化、若年層の失業、こどもの貧困などの懸念される事態を顕在化させました。危機への対応としての金融緩和と成長戦略重視のなかで、家庭責任とケア負担への根本的な対処が見いだせたとは言い難いのが現状です。私たちはどこに向かおうとしているのか。責任ある応答を行ない、人々が生き暮らし、共に繋がる生活を再生産していくために、ジェンダーの視点を通して、知と実践のためのシンポジウムを開催します。
第1報告は、無償家事労働の労働概念化への理論的業績で世界的に名高いスーザン・ヒメルヴァイトさん、第2報告は上野千鶴子さん、第3報告は定松文さんが行います。
貴重な議論の機会となるよう、ふるってご参加ください。
- プログラム
総合司会:足立眞理子(お茶の水女子大学 教授)
司会: 斎藤悦子(お茶の水女子大学 准教授)
開会挨拶:室伏きみ子(お茶の水女子大学長)
報告者:
スーザン・ヒメルヴァイト(Emeritus Professor, Open University)
新自由主義下における危機と社会的再生産の基準の変化
上野 千鶴子(立命館大学 特別招聘教授)
ネオリベラリズムとジェンダー再編成
定松 文(恵泉女学園大学 教授)
仕事創出と女性間格差
コメンテータ:
足立 眞理子(お茶の水女子大学 教授)
伊田 久美子(大阪府立大学 教授)
閉会の辞:石井クンツ昌子(お茶の水女子大学ジェンダー研究所長)
参加費無料、要事前申込
こちらの申込フォームからお申込みください。
主催:お茶の水女子大学グローバル女性リーダー育成研究機構・ジェンダー研究所
共催:お茶の水女子大学グローバル女性リーダー育成研究機構・グローバルリーダーシップ研究所
後援:大阪府立大学女性学研究センター
問合せ:お茶の水女子大学ジェンダー研究所 igsoffice@cc.ocha.ac.jp