国際シンポジウム「日本における独身、ひとり暮らし、ワーク・ライフ・コンフリクト」
日時:2018年2月21日(水)13:00~16:00
会場:お茶の水女子大学共通講義棟2号館102
コーディネーター:アネッテ・シャート=ザイフェルト(ジェンダー研究所特別招聘教授/ハインリッヒ・ハイネ大学デュッセルドルフ近代日本研究学部教授)
日本において独身化の傾向が顕著である。その要因のひとつは生涯未婚率と非婚者数の上昇である。政策立案者や研究者たちの間からは、この婚姻動向の変化に、家族やパートナーのいないひとり暮らし高齢者の増加も加わっての独身化傾向を、重大な懸念とする声が上がっている。国立社会保障・人口問題研究所の2016年の調査報告書によると、2035年には国内人口の半分が独身者になるという。
本シンポジウムでは、国際的に活躍する、社会学・社会人類学・日本学の研究者を招き、日本における急速な単身世帯増加の原因とその影響について議論する。女性の高学歴化と経済的自立が、未婚化・非婚化の原因になっているという指摘もある。しかしながら、非婚や家庭を持たないことの選択と、社会的価値観、就労形態、企業風土の関係についての詳細な実証分析はまだ十分ではない。
イントロダクション | |
アネッテ・シャート=ザイフェルト (ジェンダー研究所特別招聘教授/ハインリッヒ・ハイネ大学デュッセルドルフ近代日本研究学部教授) |
日本の国勢調査にみる生涯未婚者 |
研究報告 | |
ローラ・デイルズ (西オーストラリア大学アジア学助教授) |
独身女性とその所帯 |
何水霖(ホー・スウィーリン) (国立シンガポール大学社会学部助教授) |
ジェンダー化された雇用不安:日本の女性管理職のアンビバレントで葛藤のある生活 |
コメンテーター | |
スコット・ノース(大阪大学社会学教授) | |
ノラ・コットマン(ハインリッヒ・ハイネ大学デュッセルドルフ近代日本研究学部講師) |
日英同時通訳あり
参加申込(入場無料):申込フォームは閉じましたが、参加希望の方は、直接会場にお越しください。
本シンポジウムの参考文献・ビデオリスト
・文献閲覧をご希望の方はジェンダー研究所へお越しください(担当:吉原 yoshihara.kumi@ocha.ac.jp)。
【英語文献】
- Jamieson, Lynn; Simpson, Roona (2013): Living Alone – Globalization, Identity and Belonging. Palgrave Macmillan. (Introduction, pp 1-22)
- Klinenberg, Eric (2012): Going Solo: The Extraordinary Rise and Surprising Appeal of Living Alone. Penguin Press. (Introduction: The Singleton Society, pp 1-27)
【日本語文献】
- 荒川和久『超ソロ社会「独身大国・日本」の衝撃』PHP新書、2017、(第1章、18~51頁)
- 長田夏来『生涯未婚時代』イースト新書、2017、(第1章、18~48頁)
- 山田昌弘『「家族」難民: 生涯未婚率25%社会の衝撃』朝日新聞出版2014、(第2章「『家族』と『シングル』をめぐる戦後日本の二つの常識」、56~73頁)
【英語ビデオ】
【日英ビデオ】
主催:お茶の水女子大学ジェンダー研究所
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