IGSセミナー「近代日本の女性の移動と再生産:「からゆきさん」の生涯をめぐって」
日時:2019年2月21日(木)15:00~16:30 会場:お茶の水女子大学人間文化創成科学研究科棟408→604
「からゆきさん」は一般に、明治以降に「外国(唐=中国、転じて海外)で売春に従事していた女性」を意味する。従来「からゆきさん」については、主に売春に従事していた(させられていた)という部分にのみ関心が寄せられてきた。しかしそうした観点は、ともすれば「からゆきさん」の生涯を売春に従事していたという出来事や時期のみに収斂させてしまい、その時代においてさまざまな社会関係を生きてきた女性たちの主体的実践を見落とす危険性をはらんでいる。今回のセミナーでは、1960~70年代に「からゆきさん」についての著作を残した森崎和江のテクストを手がかりに、女性たちの移動と再生産という側面から「からゆきさん」の主体位置を再検討する。日本女性にとっての移動やそこでの経験が女性の生涯に何をもたらしたのかを具体的に考えたい。
登壇者 | 嶽本新奈(日本学術振興会特別研究員PD・明治学院大学) |
討論者 | 大橋史恵(お茶の水女子大学ジェンダー研究所) |
司会 | 大野聖良(お茶の水女子大学ジェンダー研究所) |
要事前申込(入場無料) 申込フォーム
主催:ジェンダー研究所
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