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10/30セミナー「移住労働者の子どもたち」

2021. 10. 30 IGSセミナー「移住労働者の子どもたち」

日時:2021年10月30日(土)14:30-17:30(JST)/ 12:30-15:30(WIB)
オンライン開催(ZOOM Webinar)

本セミナーは、移住労働者の子どもたちに焦点を当てる。
移住労働者の子どもについては、ケア・チェインの末端で「取り残される(stay-behind)」子どもたち、意図しない結果として生まれてきた子どもたちや、移住した先の第二世代の「教育」に焦点が当たってきた。加えて、こうした子どもたちを取り巻く「課題」に焦点を当てることは、移住労働者世帯内のジェンダー分業の(再)編成や、送り出し社会におけるケア役割の再構築を考察することを含む。
本セミナーでは、インドネシアの送り出し社会、およびフィリピンにおける「移住労働者の子どもたち」を手掛かりとして、関連する諸課題をジェンダーの視点から考えてみたい。

講師 小ヶ谷千穂(フェリス女学院大学・教授)
「移動に生まれ、移動を生きる子どもたち:フィリピンのケースから」
  Yoga Prasetyo(移住労働研究者、フリーランス通訳・翻訳者)
「移民規制レジームに直面する残された子どもたちの苦境:インドネシアの経験から」
ディスカッサント 高畑幸(静岡県立大学・教授)
司会 平野恵子(お茶の水女子大学、IGS)
言語 日本語・英語(同時通訳付)
参加申込
要事前申込・登録制、参加無料:ZOOM参加申込フォーム
*当日、セミナー参加の際にはZOOM WebinarにアクセスするためのZOOMアカウントが必要です。
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《登壇者略歴》

小ヶ谷千穂
フェリス女学院大学文学部コミュニケーション学科教授 。2003年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。横浜国立大学教育人間科学部准教授を経て、現職。専門は国際社会学、国際移動論。主にフィリピンからの人の移動を中心に、移住家事労働者の組織活動や、出身家族との関係について研究。最近は、ヨーロッパや北米で暮らすフィリピン人移住者のネットワークや、国境を越えて移動する子どもたち、JFCと呼ばれてきた若者たちのアイデンティティ研究や、支援組織の役割について研究を進めている。主な著書に『移動を生きる:フィリピン移住女性と複数のモビリティ』(有信堂高文社2016)、 『国際社会学』(有斐閣・共編著2015)など。


Yoga PRASTYO
Yoga Prastyo氏は、文学作品を通して移民の声を届けるプロジェクトVoice of Singapore’s Invisible Handsを設立した。インドネシア大学を卒業後、Human Rights Working Group(NGO)職員としてASEAN(東南アジア諸国連合)「移住労働者の権利の保護と伸長に関するコンセンサス」の実施に向けて、ASEAN加盟国政府との地域政策対話活動に携わった経験を持つ。主たる研究領域・問題関心は、移住ガバナンス、不規則な人の移動、非正規な人の移動、不安定雇用、そしてポストコロニアリズム。現在はインドネシア国内の移動を調査研究している。


高畑幸
大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程(社会学専攻)修了。博士(文学)。現在、静岡県立大学国際関係学部教授。専門は都市社会学、在日外国人研究(特にフィリピン人)、近著: Takahata, Sachi, 2021, “Filipino Enclaves as Products of Migration Industry: Cases in a Big City’s Downtown and a Port City’s Coastal Area” in Yoshitaka Ishikawa (ed.) Ethnic Enclaves in Contemporary Japan, Springer, 99-123. 高畑幸、2020、「興行と介護の移住女性労働者:在日フィリピン人の経験から」『日本労働社会学会年報』30: 31-57。高畑幸、2020、「在日フィリピン人の高齢化:再編される共同体と相互扶助」谷富夫・稲月正・高畑幸編著『社会再構築の挑戦:地域・多様性・未来』ミネルヴァ書房、247-263.

主催:お茶の水女子大学ジェンダー研究所