Events

3/20 セミナー「クィアする現代日本文学:ケア・動物・語りとジェンダー」

2023.3.20 IGSセミナー
「クィアする現代日本文学: ケア・動物・語りとジェンダー」

2023年3月20日(月)14:00~15:30
オンライン開催(Zoom Webinar)

今年1月に刊行された武内佳代著『クィアする現代日本文学―ケア・動物・語り』(青弓社)では、クィア・フェミニズム批評を中心に、動物やケアなどをめぐる批評理論を用いて、金井美恵子、村上春樹、田辺聖子、松浦理英子、多和田葉子という5人の現代作家の作品が論じられている。このクィア・フェミニズム批評の試みにおいて、著者が強く意識したのは、「当事者」的な立場をとらないこと、また、作家に関する情報や理論的な枠組みではなく、あくまで個々の小説のことばと向き合うことであり、著者にとって、これが文学作品に対してクィア・フェミニズム批評あるいはジェンダー批評を行う上で、必須の条件にあたるという。

本セミナーでは、著者の武内佳代氏に、以上のような問題意識がどのように本書に表れているかを確認しながら、本書の概要を語っていただく。さらに、各章のつながりや解釈上の新たな気づきなどにも触れていただく予定である。著者のクィア/フェミニズム/ジェンダー批評研究者としての立場性に触れる貴重な機会となることが期待される。小説読解について、日本文学について、クィア・フェミニズム批評、ジェンダー批評について、著者と聴衆との間で積極的な意見交換を行う場となれば幸いである。

報告 武内佳代(日本大学文理学部国文学科 教授)
司会 戸谷陽子(IGS所長 本学人文科学系 教授)
言語 日本語
参加申込
要事前申込・登録制(参加無料)
オンライン参加:申込フォーム

<報告者略歴>

武内佳代

日本大学文理学部教授。2012年3月、お茶の水女子大学で博士号(人文科学)取得。専攻は近現代日本文学、クィア・フェミニズム批評。三島由紀夫文学と女性読者の関係について雑誌メディア研究の観点から研究する傍ら、女性作家の小説を中心に、現代日本文学の作品を研究している。共編著に『〈少女マンガ〉ワンダーランド』(明治書院)、共著に『三島由紀夫小百科』(水声社)、『中央公論特別編集 彼女たちの三島由紀夫』(中央公論新社)、『〈戦後文学〉の現在形』(平凡社)など。

主催:お茶の水女子大学ジェンダー研究所