IGSセミナー「周産期精神疾患、母子間愛着、および情緒的コミュニケーション」
日時:2016年10月31日(月)10:40~12:10
会場:お茶の水女子大学本館124室
周産期精神疾患は、母親に限らず、そのパートナーや子どもたちにも影響を与えるものであり、世界中で公衆衛生の関心事となっています。すべての国が、妊娠中や出産後のうつ病や不安障害という課題に直面していますが、低・中所得国における状況はより深刻です。この講義では、見過ごされがちではありながら子に影響をおよぼす、周産期の気分障害や不安障害について明らかにします。母子間で引き継がれる妊娠期ストレスの傾向により、新生児は体質的に脆弱となるため、うつ病や不安障害を抱える母親が子どもの健康状態を管理し母子の絆を築くのには、大きな困難が伴います。
乳児はさまざまなリスクの影響を受けやすく、幼児期およびその後の成人期までの健全な発達のためには防御的な要因が必要となります。母子間の愛着は、子どもの成長とストレス対処において中心的な役割を果たします。安定した母子間愛着は、子どもにとって、高レベルのストレスを和らげるものとなる上、感情制御の力を身につけるのに不可欠です。母子に対する関係性への介入法として推奨されるものは、母親の精神疾患の治療をおこない、安定した乳児期の母子間愛着と情緒的発達を促進することなのです。
講師:Linda M. Perez (Professor, Mills College, USA)
司会・コーディネーター:石田安実(グローバル人材育成推進センター)
講義レベル:大学院生以上(学部生・教職員の参加歓迎)
使用言語:英語(通訳なし。必要に応じてアシストあり)
要申込:申込フォーム
主催:グローバル人材育成推進センター、 ジェンダー研究所
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