2021.11.15 IGL/IGS国際シンポジウム「リーダーシップの地平:ジェンダー平等推進のための理論と実践」
シリーズ:アジアにおける女性リーダーシップを考える1
2021年10月総選挙。日本の政治におけるジェンダー平等と女性のリーダーシップについて議論するまたとない機会です。女性が参政権を得てから70年以上経ちましたが、総選挙前の時点で、衆議院の女性議員比率は10%に過ぎません。女性の国会議員はなぜ増えないのでしょうか。その背景には、単なる人数の問題ではないジェンダーギャップが存在します。女性の政治参加の障壁となっているのは何なのか?女性がより政治に関心を持ち参画するには何が必要なのか?本シンポジウムでは、英国における政治参加のジェンダーギャップについての研究報告を起点に、政治分野の女性のリーダーシップについてグローバルな視点から議論します。
お茶の水女子大学グローバルリーダーシップ研究所(IGL)とジェンダー研究所(IGS)が共同開催する本シンポジウムは、リーダーシップの表層的な多様化に批判の目を向け、学びと刺激に満ちた対話の機会を提供します。そして、ジェンダーステレオタイプを超える議論を探求し、将来の女性リーダーの育成というミッション達成を目指します。リーダーシップの新しい地平を拓く対話に、是非ご参加ください。
日時: | 2021年11月15日(月)18:00~20:00(日本時間)、9:00~11:00(英国時間) |
開催方式: | Zoomウェビナー(要事前登録)申し込みはこちら |
主催: | お茶の水女子大学グローバル女性リーダー育成研究機構 [グローバルリーダーシップ研究所(IGL)、ジェンダー研究所(IGS)] |
言語: | 日本語・英語(同時通訳あり) |
プログラム
総合司会:戸谷陽子(お茶の女子大学教授/IGS所長)
開会挨拶・趣旨説明(18:00~18:05) |
石井クンツ昌子(お茶の水女子大学理事・副学長/グローバルリーダーシップ育成教育研究機構長) |
第1部 基調講演(18:05~18:55) |
ロージー・キャンベル(キングス・カレッジ・ロンドン教授/女性リーダーシップグローバル研究所長) 「女性の政治参加:英国のケーススタディから」 |
休憩(18:55~19:00) |
第2部 パネルディスカッション(19:00~20:00) |
ロージー・キャンベル 申 琪榮(お茶の水女子大学IGS教授) 大木 直子(椙山女学園大学講師、IGL客員研究員) キャロル マイルズ(お茶の水女子大学助教/IGL研究員) 【モデレーター】小林誠(お茶の水女子大学教授/IGL所長) |
【基調講演】 「女性の政治参加:英国のケーススタディから」 ほとんどの民主主義国家において、女性の政治参加は参政権を得てから数十年の間に増加しているが、ジェンダーギャップは存続している。女性の投票率は男性にほぼ追いつき、場合によっては追い越している。しかし、女性が政治に積極的な関心を持ち参与したり、政党に所属したり立候補したりする可能性は、依然として低いままである。女性の政治参加が徐々に増加する傍らで、多くの高所得国では支持政党のジェンダーギャップが生じており、女性は男性よりも左派寄りである。本講演では、英国における女性の政治参加の障壁と実現要因を、国際的な文脈に照らして探る。ますます敵対的になるオンライン政治の環境は、女性の政治参加を抑制してしまうだろうか。それとも、明確にジェンダー化された政治的価値観を出現させて、女性の政治活動を後押しするのだろうか。 ロージー・キャンベル キャンベル氏は、政治的代表性についての幅広い著作を発表しており、英国の経済社会研究会議(ESRC)の資金による「Representative Audit of Britain(英国代議士監査)」では、2015年、2017年、2019年の英国総選挙に立候補したすべての候補者を対象とする調査の調査責任者を務めた。2020年には、BBCラジオ4のrethinkシリーズで、COVID19が世界の変化を加速させていることを検証するエピソードを紹介している。 |
【ディスカッサント】 申 琪榮
大木 直子 キャロル マイルズ |